このたび、厚生労働省より、2025年3月末までに接種を開始した方が、全3回の接種を公費で完了できるようになったことが示されました。
当院では10歳から45歳までの女性を対象にHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの接種を行っております。中学生以下は小児科、高校生以上は産婦人科での接種となり、完全予約制となります。
接種日時
当院では、火曜日の午後(婦人科のみ)の予約枠でHPVワクチンを接種いたします(休診日を除く)。
予約時間は、火曜日:13時30分から15時までのあいだとなります。
予約時間の詳細は、ご予約の際にご確認ください。
接種回数
HPVワクチンは合計3回または2回の接種が必要となります。
一般的な接種スケジュールは以下の通りです。接種完了までは半年~1年を要します。(シルガード9の場合)
- 2回または3回の接種は同一薬剤による接種が推奨され、途中での薬剤変更には対応できません。
15歳以上の場合
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- スケジュール通りに接種できない場合でも、2回目の接種は1回目から1か月以上空けて、3回目の接種は2回目の接種から3か月以上を空けて行われる必要があります。
- 1年以内に3回目までの接種を終えることが望まれます。
9歳以上15歳未満の場合
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- 初回接種から6~12か月の間隔を置いた合計2回の接種
- 13か月までに2回目までの接種をすることが望まれます。
- スケジュール通りに接種できない場合でも、2回目の接種は初回接種から少なくとも5か月以上空けて行います。
- 2回目の接種が初回接種から5か月未満であった場合、3回目の接種を行う必要があります。
接種料金
シルガード9 | 33,000円(公費での補助対象となる場合は無料) |
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- 補助対象者は各自治体によって異なりますので、ご自身が補助対象者となるかどうかにつきましてはお住いの自治体にお問い合わせください。
- 定期予防接種の場合は接種するHPVワクチンはシルガード9となります。
持ち物
母子健康手帳、予診票、住所・生年月日がわかるもの(健康保険証など)
※お持ちになれないものがあれば予約時にその旨をお申し出ください。
予約方法
10歳から中学生以下の方
HPVワクチン接種をご希望の方で10歳から中学生以下の方は小児科外来までご連絡ください。
連絡先:0155-22-6600[受付時間:平日 14時~17時まで]
高校生以上から45歳までの方
HPVワクチン接種をご希望の方で高校生以上から45歳までの方は、以下の「専用申し込みフォーム」に必要事項を入力の上、送信してください。後日、当院のワクチンコールセンターからお電話させていただきます。
接種方法
HPVワクチンの接種方法は筋肉内注射です。
接種ワクチン
- 当院でのHPVワクチン接種は「シルガード9」を用います。
- 合計3回または2回を接種するスケジュールとなりますが途中で薬剤の変更はできません。
- シルガード9は9価ワクチンです。
- 定期予防接種の場合は、接種するワクチンはシルガード9となります。
HPV予防ワクチンの予防効果
- 9価ワクチンではHPV6型/11型/16型/18型/31型/33型/45型/52型/58型の9つの型のHPV感染を予防することができます。
- HPV16型/18型/31型/33型/45型/52型/58型の感染予防をすることにより子宮頸がん予防効果が見込め、HPV6型/11型の感染予防をすることにより尖圭コンジローマの予防効果が見込めます。
- HPVはおもに性交経験がある場合に感染するリスクが生じます。
- 性交未経験の女性に接種した場合には子宮頸がんの予防が見込めますので、年齢を問わず初交前に接種すると最も効果的です。
- すでにHPVに感染している場合、HPVに関連した前がん病変の発生予防効果は低下します。しかし、性交によって必ずしもワクチンと同様の型のHPVに感染するわけではないので、性交経験があってもワクチンと同様の型のHPVに感染していなければ高い予防効果が見込めます。
- なお、接種前にワクチンと同様の型のHPVに感染しているかどうかの確認検査は行っておりません。
- 子宮頸がん発症に関連するHPVの種類は16型/18型/31型/33型/45型/52型/58型のみではなく、またHPVに依存しない子宮頸がんの発生もありますのでワクチン接種後も定期的な子宮頸がん検診は必要です。
- 既存の子宮頸がん、その前がん病変、すでに感染してしまったHPVに対する治療効果はありません。
HPV予防ワクチンの副反応
HPVワクチン接種に伴い副反応が出る可能性があります。代表的な副反応の種類と頻度は図のようになります。
シルガード9
疼痛 | 81.9% |
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腫脹 | 44.9% |
紅斑 | 40.2% |
そう痒感 | 9.4% |
頭痛 | 3.9% |
発熱 | 3.1% |
接種後に注射部位に限局しない激しい疼痛、しびれ、脱力などの異常が認められた場合には、ただちに病院へ連絡し、診察を受けてください。